ドキ免 第一話

 初日。期待と不安にドキドキしながら教習所へ。というか、前日深夜というか早朝まで酒のんでダラダラしてたため、ちょっとやそっとじゃない二日酔いでした。諦めようかなとも思ったほど。
 ダメ! そんなんじゃまた今回の休みも無駄にパチスロ打って終わっちゃうよ! という天の声(自分)が聞こえなかったら、また悪魔(自分)の甘言に騙されて駄目人間街道まっしぐらになるところでした。危ない危ない。
 入所届けを提出して、生徒手帳みたいなのに貼る写真を撮って(我ながら酷いツラでした。そして若干写真がずれてました。タノムヨ受付のねえちゃん)、なんかよく分からない講習を受けることに。
 なんかテスト用紙が配られてきます。なんだこれ。間違い多かったりしたら免許取れないのか? と思っていると、「ただの適正検査で、間違ってても別に免許取れないとかそういうことはありません」とのこと。ならばこのテストに意味などあるのだろうか? なんて疑問が浮かびますが、気にしないことにしました。きっと僕の想像もつかないような壮大な意味があるのでしょう。
 問題自体はIQテスト的なもの。仲間はずれを探せ。とか、同じ絵柄に○をつけよ。とか、簡単な算数を解け。とかそんな感じのやつでした。
 そして最後の設問。ごくごくありふれた心理テストがありましたが、その問題の部分部分に激震。記憶から抜粋。
・よく何もないところから声が聞こえる。
・幻覚を見ることがある。
・ふと意識を失うことがある。
・よく死にたいと思うことがある。
・皆が自分のことを笑っていると感じている。

 これに○が付くような奴は、多分教習所と病院とを間違えて来ただけだと思うのですが。
 そしてこの問題を淡々と読み上げる教員。何かしら疑問を抱かないのだろうか?
 こんな感じでつつがなく講習終了。部屋から出ると…… 大量の高校生。
 そういえば季節的にそんな時期でしたね。一年で一番混む時期。
 久しぶりに生で見る女子高生にDO・KI・DO・KIしながら喫煙所で煙草吸っててようやく気づく。
 やばい、僕孤独。
 周りの皆は大体が誰かしらと談笑しています。
 ふと、そういえば知り合いも取るって言ってたなぁなんてことを思い出し、早速「見渡す限りの高校生。そして俺孤独」とメールしてみたところ、五分くらいで返信が。えーと……
「なんか混んでるっぽいから今回諦めたわ」
 ファック。
 そんな感じで、休憩時間は孤独に喫煙所で煙草吸って過ごしてる僕。兎は寂しくても実は死なないらしいけど、人は寂しいと死ぬのかもしれないなぁ。なんて思ってみたりしました。そんな僕に幸あれ。